天気も良いし、お昼も食べましたし、ここらでヴルタヴァ川を見ながらのんびりとカフェで優雅なティータイムといきたいところですが、プラハの観光は実質今日1日のみ。午後も足早に回らなくてはなりません。少しでも多くの場所を巡るとしましょうか。

▲オープンカフェの奥にヒッソリと入口がありました。見落としてしまいますね。
■chapter 52
スメタナ博物館
ヴルタヴァ川側から吹きつける風が心地よいカレル橋、そんな橋の近くに位置するのがこのスメタナ博物館。名曲「モルダウ」で知られる、チェコが誇る大作曲家のベドルジハ・スメタナに関する資料を集めた国立博物館の分室ということです。ヴルタヴァ川の桟橋近くにあるということで、その場所に向かいますが……、これまたそれといった建物が見つかりません。
目の前にはオープンカフェ。おかしいなあ、この場所で合っているはずなのに。カフェの奥に進むと小さな入口らしきものがあり、そこを見ると“MUZEUM”と書かれた看板が置いてあります。
昨日のチェコ・キュビスム博物館といい、チェコの博物館って見つけにくいのですよね。というか、1階部分がオープンカフェになっているので、そこが博物館とは思いませんよ。
この建物はラジャンスキー宮殿と呼ばれ、1863年から1869年までスメタナが実際に住んでいたといわれています。博物館内部には彼の使用した楽器類をはじめ、楽譜、資料などが展示されています。入場料のほうは50Kĉ(約258円)、また内部の写真を撮る場合には、追加で30Kĉ(約154円)が必要です。

▲受付から2階へと登る階段。内装は新しく、シンプルなものになっています。

▲スメタナ博物館の様子。ピアノや資料などの展示物が置いてあります。

▲壁にはベドルジハ・スメタナの肖像画や資料などが展示されています。

▲奥にはいくつかの譜面台があり、作曲した曲の楽譜を見ることができます。

▲白い壁が印象的な聖ミクラーシュ教会。いくつかの石像が飾られています。
■chapter 53
聖ミクラーシュ教会
一旦、カレル橋のあるカレル通りに戻り、旧市街へと向かいます。つぎの場所は聖ミクラーシュ教会。聖ミクラーシュ教会? あれ? 午前中に行った教会も聖ミクラーシュ教会だよなあ。もしかしてガイドブックの誤植? と、思ったのですがどうやら同じ名前の教会が、このプラハに2つ存在するようです。
先程行った聖ミクラーシュ教会は、“chrám sv. Mikuláše”、今回は、“Kostel sv. Mikuláše”と、チェコ語では表記が違っています。ちょっと紛らわしいですね。
そんな旧市街にある聖ミクラーシュ教会ですが、こちらも白壁作りが特徴のバロック様式の建物。13世紀の後半にイエズス会によって創設され、1703年から約半世紀をかけて現在のような作りに改装されたということです。
内部にはヨーロッパ最大級とも呼ばれるドームに描かれた、天井画をはじめ、盛期バロックの装飾がなされています。また、この教会では夏の夜にミニコンサートが開催されるようで、本日の開催されるチケットも販売されていました。

▲入口から祭壇を見たところ。内観も外見と同様に白を基調としています。

▲驚くのはその天井に吊るされた大きなシャンデリア。ボヘミアングラスで作られています。

▲その上には大きな丸いドーム。もちろん、そこには天井画も描かれています。

▲規模は小さいのですが、側面にはステンドグラスも配置されていました。

▲旧市街広場。観光客で賑わっています。後ろに見える双塔の建物は見れなかったティーン教会。
■chapter 54
旧市街広場
プラハの観光の中心部といえるのが、ここ旧市街広場。ここには、ヤン・フス像を中心に、先程の聖ミクラーシュ教会、それから旧市庁舎、天文時計、そして残念ながら今回はお休みで見れないゴルツ・キンスキー宮殿をはじめ、石の鐘の家、ティーン教会などがあります。
街の中心部ということだけあり、観光客も盛りだくさん(?)。人がいっぱいいます。広場から四方に伸びる通りには数多くの土産物屋やオープンカフェなどがあり、かなり活気がある場所でした。
ふらりと、広場を回ってタバコ休憩していると、どこからともなく来たおじさんにチェコ語で声を掛けられます。チェコ語、ワカラナイですよ。どうやら、くわえているタバコを見て何かいっています。ああ、タバコが欲しいのね、とタバコを差し出し、火を付けてあげます。おじさん、大喜び。チェコ語でお礼らしき言葉を連発していました。ヨーロッパはタバコの値段、高いですからね。

▲広場中心にあるチェコの英雄、ヤン・スフ像。その周りにはフス派の戦士や母の像が彫られています。
あと、チェコの人って人柄がよさそうですね。ある、お土産での会話。店員のお兄ちゃん、“Hello! I found your favorite? ”、わたし、“Sorry, don’t speak English”と。お兄ちゃん、“I’m speaking English”。いやいやいや、確かに英語で受け答えしていますが……。もう、めんどくさいので、“I’m a Japanese traveler. Sorry.”というと、そのことを理解してくれたようで、“No problem! No problem!”と笑って連呼されました(笑)。また、目的の場所がわからないときも聞けば親切に教えてくれます。
そういえば、逆に英語圏の国らしきひとから、ここへはどう行けばいいのかと英語で聞かれたときもありましたね。そのときは、もう地元民になりきって、全部英語で教えてあげましたが(笑)。
チェコの母国語はチェコ語、しかしプラハは観光地だけあり、博物館をはじめ、レストラン、カフェ、ショットなどほとんどの場所で英語が通じます。高卒程度の英語力でいけてしまっていますので、言葉の不自由さは感じませんでしたよ。

▲ゴシック様式建築の旧市庁舎。となりの建物も旧市庁舎の一部です。
■chapter 55
旧市庁舎
広場の南に位置するプラハの旧市庁舎。現在の建物は第二次世界大戦で破壊されたあとに修復されたものだそうです。もともとは旧市庁舎の目的で建設されたものではなく、数世紀にかけて幾度となく増改築をした後に今の姿となり、旧市庁舎に使われたそうです。
また、その際に周囲の建物を取り込んで作られたため、装飾や大きさが異なる建物が連なっているのもこの建物の特徴です。そんなこともあり、外見はゴシック様式の建物+α様式の複合化した建築物になっています(右横のピンクの建物や、側面の建物はあきらかに建築様式が異なっていますからね)。
今回は入場しなかったのですが、旧市庁舎内はコバルトブルーの天井が美しいといわれる小さな礼拝堂もあるといわれています。
旧市庁舎のメインとなる部分以外の、横と側面の建物はこれまた修復工事中のようでネットが掛けられていました。
カレル城の聖ヴィート教会の一部や、 カレル橋、ティーン教会も修復作業をやっていましたが、ここでもやっていますね。
このプラハでもウィーンと同様にちょくちょくと工事をしているようです。

▲縦に並ぶふたつの文字盤を持つ天文時計。文字盤の彫刻がとても綺麗です。
■chapter 56
天文時計
旧市庁舎の側面に設置されている天文時計。時計の文字盤はふたつあり、上の文字盤は地球を中心に回る太陽と月、その他の天体の動きを示し、年月日と時間を示しながら1年をかけ、1周するものでプラネタリウムと呼ばれているそうです。
下の文字盤にはカレンダリウムと呼ばれ、12ヶ月の萬意画と農村の四季の作業が描かれた暦は1日にひと目盛り動くそうです。
毎正時になると、時計の一番上の天使像の両脇の窓が開き、死神が鳴らす鐘の音にキリストの12使徒が窓の中にひょっこり現われては消えていき、最後は一番上の鶏が鳴いて終わるという、凝った時計の仕掛になっています。
残念ながら、この時計を見たのは正時の時間帯ではなかったため、そのカラクリを見られませんでしたが、時計そのものの作りは細かく、綺麗だなと思いました。こういう時計ってなにか、こう神秘的なものを感じますよね。

▲旧市街広場からまっぐ西に進むと、ぽっんと建った火薬塔が見えます。
■chapter 57
火薬塔
旧市街広場から東に向かったところにある火薬塔。1475年に建てられたこの塔ですが、もともとは旧市街を守っていた城壁の門のひとつだったといいます。17世紀に火薬を扱う倉庫として利用されていたため、現在の呼び名がついたわけです。
今の建物は18世紀の半ばに戦火で大きな被害を受けたものを19世紀の末に修復したそうです。ゴシック様式のこの建物、塔の高さは65m。塔の袂には衛兵姿の人がいましたが、この人はなんだったのでしょうか。
一応、内部はギャラリーとなっており、見学ができるそうですが、どこから中に入るかがわからなかったのでその外観だけを見ることにしました。

▲かなりゴージャスな外観。その中の作りもきっと凄いのでしょうね。
■chapter 58
市民会館
火薬塔を先に進むとそのすぐ角には、大きく豪華な装飾が施された市民会館が姿を現します。ここにはかっての歴代の王の宮廷があったとされていますが、17世紀後半の大火事で焼け、そのあと1911年にこの建物が完成したわけです。
それにしても外観の作りは豪華ですね、建物上部正面には、壁画が描かれ、屋根にはいくつもの像、門は緑を基調とした装飾がなされています。
内部は、市長の間をはじめとする豪華な装飾が施された部屋、それから壁を埋め尽くす大きな絵、そしてパイプライン、ステンドグラスなどの内装が特徴のスタメナ・ホールがあるというのですが、これまた見ることができませんでした。
カフェとかレストランには普通に入れるのですが、その中には不定期におこなわれている、ガイドツアーのみでの入場となっているらしいです。

▲美術館の前にはその看板が掲げられているだけ。それを見落としたら通り過ぎてしまうような場所にあります。
■chapter 59
ミュシャ美術館(ムハ美術館)
このプラハに来た目的のひとつがミュシャの絵。そう、あのミュシャの美術館がこのプラハにはあるのです。市民会館から南へと向かったところに位置するこの美術館、小じんまりとした建物です。
今までの美術館もそうですが、プラハの美術館って建物が小さなところが多いですよね。このミュシャ美術館も幅の狭い通り沿いにあり、「MUCHA MUSEM」という看板を見落とせば、そのまま通り過ぎてしまいまいそうです。
ミュシャといえば、パリやニューヨークで活躍した有名なアール・ヌーヴォーの寵児。植物や女性をモチーフにした装飾的な絵やデザインが特徴でしょう。
美術館内には、そんなミュシャの手がけたポスターや、絵画、絵皿、彫刻、ステンドグラスの下絵、スケッチなどが数多くの作品が展示されています。

▲ポストカードの絵も綺麗ですが、実際に描かれた本物はもっと綺麗でした。
館内は撮影禁止ということで、中に飾られた展示物やその様子を写真に撮ることはできません。一応、ミュシャの絵はどんなものなのかということで、ショップで購入したポストカード数枚を撮って載せておきます。
これらのミュシャの絵はかなり有名なので、見たことがある人は多いと思います。
なんといい表せばいいのかな、繊細というかこの色使いというか、水彩で描かれたこのタッチがわたしは好きです。
ちなみに美術館の入場料のほうは160Kĉ(約825円)。今回は数枚のポストカードを買っただけですが、大きなポスターもほしかったのです。でも、どうやって持ち帰るか悩んだ挙句、諦めました。あと画集も欲しかったなあ、でも高めだったし、いや今考えれば買っておけば……、ブツブツブツブツ。

▲とにかく大きい国立博物館の全景。がんばって中の展示物をみることにします。
■chapter 60
国立博物館
ミュシャ美術館で展示されている絵の数々をじっくりと見ていたら、時刻の方は午後5時手前……。これはいけないと、我に返り、足早につぎの場所に移動する ことにします。そしてやって来た先がチェコ最大の総合博物館である国立博物館。
1891年に建てられたネオルネッサン様式の大きな建物、その正面の外観だけでも100mもあります。こんな大きな博物館、1時間弱ですべて見きれるのかと思いつつも入場料の150Kĉ(約774円)、それから写真撮影料50Kĉ(約258円)も支払い中に入ってみます(閉館時間は午後6時です)。
ここ、エントランスから凄いのですが。石の柱や階段、それから装飾の数々。思わず見上げてしまいます。博物館内は3つのフロアから成り立っており、1階に特別展示、2階に近郊で発掘された民族の装身具や陶器、鉱物や化石の標本などが数多く展示されています。3階は剥製などが展示されていました。
時間も時間なので館内をざっと見て思ったことは、ここの展示物の種類と豊富さといい大英博物館に似ているかなあと。向こうも自然分野や文明などに関する展示物が多くありましたから。
なんとか一通りの展示物を見終えて博物館から出てきたのですが、となりにまたそれらしき関連の博物館があるではないですか。どうやらこちらは歴史、自然史学を展示する別館らしいです……。一応、受付に行ってみましたが、“Today is the closed. Please come again tomorrow”といわれてしいました。明日は無理(笑)。
やっぱり朝のロスタイムがかなり効きましたね。本日が休みの施設を除いた結果でもこれですから、それらも行っていたらいったいどうなっていたことやらです。

▲エントランスから踊り場まで登ったところ。石の階段といい、柱の装飾といい豪華な作りになっています。

▲博物館内には、化石や標本などの展示物が所狭しと並んでいます。

▲もちろん(?)恐竜の骨格標本もあります。ある意味見応えのある場所ですね、ここは。

▲建物内の随所のはこういった内装が施されています。これだけでも美術価値がありますよ。

▲本日の夕飯はこのお店に決定。外で食べるご飯も悪くはないですね。
■chapter 61
夕食はレストランで
さて、そろそろ晩ご飯のお時間にもなりましたので、夕食をとれるお店を探すことにします。今日は最終日、それなりにちゃんとしたものを食べたいのでファーストフード系や軽食類は避けることにします。先々日のウィーンの件もあり、もうオープンカフェでもレストランでもどんとこいです。
ふらふらと旧市街の路地を歩いていると、あるレストランの前で“いまサービス中だから食べていって”、と声を掛けらメニューを差し出されます。丁度いいタイミングでもあるので、今日の夕食はここにします。一見、オープンカフェ風のレストラン、その本日のお勧めというのは「Czech Goulash」というもの。ああ、ウィーンで食べたグラーシュのチェコ版のようですね。一応、ご当地料理みたいです。
その「Czech Goulash」のほかにパンでもと、メニューをめくっていきます。そこに書かれた「Rice」という文字。おっ、ご飯があるじゃないですか。それを付けてもらうことにします。チェコといえばビールで有名な土地。もちろん飲み物はビールを。銘柄は世界的にも有名な「Pilsner」を頼みます。

▲見た目より味が薄かったチェコのグラーシュ。美味しそうに見えるのですが……。
先に出されたビールをひとくち。うま~~~~~~~~~~~~~~~~い。さすが本場ですたい。このビールを飲んだら日本の発泡酒なんて飲めませんよ。しばらくすると、本日のメインディシュ、「Czech Goulash」とライスがきました。見た感じではウィーンで食べたグラーシュと同じですね。しかし気になることがひとつ。ご飯の粒が四角い?
そしてそのお味は……、コレ、すごく薄味なんですけど。ウィーンのグラーシュはその味がかなり濃かったのですが、こちらのものは見た目に反して薄いです。ちょっと塩気がたりな~いということでテーブルソルトをガンガンとふり掛けます(こんな食べ方でいいのか?)。ライスのほうは日本のようなもちもち感はなくパサパサしています。こちらのご飯=野菜ですから仕方ないでしょうね。
うむ、とくに美味しくもなし、かといって食べられぬほど不味くはないですし、中途半端? もっと味が濃かったらよかったのではないでしょうか。きっとウィーンのグラーシュとこれと混ぜれば美味しくなると思いました。お会計のほうは「Czech Goulash」が95Kĉ(約490円)、ライスが45Kĉ(約232円)、ビールが60Kĉ(約309円)の合計で215Kĉ(約1109円)。観光地の価格としては安いです。

▲コインのような小さな金属を積み重ねて作られているオブジェ。有名なものかなにかなのでしょう。
■chapter 62
プラハの街
プラハ本駅に着いたとき、その独特な雰囲気を感じ、やはりウィーンよりか治安が悪いのかなというのが第一印象でした。しかし、その半日と、今日1日をプラハで過ごしてその印象は変りましたね。
ウィーンはどちらかといえば、静かな感じがしましたが、こちらのプラハはその逆に活気があるといった感じです。ウィーンもそうだったのですが、人も親切で、いろいろと聞いても親切に答えてくれます。
治安面については、ウィーンよりは悪いでしょう。とはいうものの、それは夜とか人気のない場所に限ってのことで、旧市街やプラハ城のような大きな観光地区は大丈夫だと思います。それに、街の中では巡回している警官の姿を何度も見かけました。あと、メトロも乗っていても、怖いという感じもしませんでした。

▲国立博物館から見たプラハの街並み。歴史を感じさせる建物がいくつも並んでいます。
ただ、日本と違ってここは海外、スリとか置き引きは当然ながら多いでしょう。その辺のことを頭にいれおき注意していれば、未然に防げるかと思います(そんなことを気にしていたら日本から出られませんよ)。
あと、やはりここは東欧ということもあり、イギリスやフランスなどの西欧とは違い、東の文化が入り雑じった土地なんだなあというのが正直な感想です。
休みで見れない施設もありましたが、本日の日程は一応、すべて終了。というかチェコでの観光は今日で終わりです。明日は日本への帰国日。
ホテルに帰って、一風呂浴び、荷物を整理することにしましょうかねえ。